アイコン画像

環境資源データベース

身近な植生

写真
 子どもたちが自然の中で遊ぶことが少なくなってしまったのは、いつごろからなのでしょうか。おそらく、1960年代の高度経済成長の時期だと思われます。この時期、経済の発展と引き換えに、かけがえのない自然が破壊され、公害問題が起こりました。子どもたちは知らず知らずのうちに人工的な遊び場へと追いやられ、気がついてみれば、自然と接する機会が極めて少なくなってしまったのです。
 その結果、教育現場において、「今の子どもたちは自然のことを知らなさ過ぎる」という批判が出るようになりました。しかし、考えてみれば、今の子どもたちも、自然に対して無関心なのではなく、自然の場に身を委ねる機会があまりにも少なかっただけなのです。それならば、自然を子どもたちに返してあげなければなりません。
 自然と遊ぶということは、子どもたちの感性を豊かにするばかりでなく、自然を守る態度にまで発展させてくれます。「自然を大切に!自然を守れ!自然を愛せよ!」などと、言葉で説明するより、実際に子どもたちが五感を使って自然に触れることが大切です。そして、そのうちに、自然は私たちにはなくてはならないものだと、子どもたちが自ら気づいていくものだと思います。自然の教育力は私たちが考える以上に素晴らしいものなのです。しかし、残念なことに、豊中市で豊かな自然が残っている場所はほんのわずかであり、子どもたちが思う存分遊ぶことができる自然は多くないのが現状です。
 今となっては、豊中市の貴重な自然を、子どもたちの自然体験の場として、何とか効果的に活用したいものです。そこで、約2年間(1997年6月〜1998年11月)に渡って、「豊中市のどこに行けば、どんな自然が残っているのか」を植生の観点から基礎調査しました。教育現場で少しでも役に立てていただければと思います。
資料:豊中市立教育研究所 教育研究双書第44集
「理科教育に関する研究」1999年3月